2010年5月17日月曜日

学会報告(その2シロホンモンジスゲの新分布可能性あり):2010年5月15日:平成22年度生物系三学会中国四国支部合同大会(山口大学)にて

さて、ポスター発表の時間になりました。
鳴門教育大学の米澤先生がシロホンモンジスゲについて大変重要なことを教えて下さいました。

発表では、ホンモンジスゲ類4taxaの分布域をkenmapで同時表示し、おおまかに色分けをしておりました。そこで、米澤先生が山口県最北端「見島(みしま)」がニシノホンモンジスゲの範囲に含まれていることに注目されました。


私は山口県にニシノホンモンジスゲは分布していることから見島をニシノホンモンジスゲの範囲に含めただけであり、見島の標本を確認したわけではありません。そのことを伝えると、なんと米澤先生が研究されているキク科のある種の染色体を調べたところ、韓国、対馬、九州、見島は二倍体だったのに対し、隠岐の島(島根)は四倍体だったそうです。シロホンモンジスゲは日本では対馬のみに分布し、韓国には広く分布します。それをふまえ、見島にはシロホンモンジスゲが分布している可能性が高いことを教えて下さいました。

見島は、毎日高速船のみ3便運行しており、宿も港から5分のところに10軒ほどあり1泊2食つきで¥6,000~7,000、釣り客に人気の島だそうです。お話を伺ったところ、以前行った沖の島(高知)、黒島(鹿児島)のような印象を受けました。

いつか行く島「見島」。もし、どなたか5月頃いらっしゃる場合は是非スゲチェックお願いします。
シロホンモンジスゲ(こんなスゲです)