2010年6月30日水曜日

すげの会から会員の皆さまへ-お知らせ-

莎草研究no.15、スゲ分布図集試案no.3、すげの会ニュースno.22を会員の皆さまにお送りしました!

今週中にはお手元に届くかと思います。

お楽しみに~

昨日の温室整理報告!

昨日、毎週恒例の温室整理をしました。
その様子をアップし忘れてました。
さあ、やるべ。












本日の主な仕事。これを、












こうする。












ヒゲスゲCarex boottianaは枯れかけ












と思いきや、山形県のヒメスゲCarex oxyandraは花粉がちょうどでているところ。
去年の9月に植栽したものです。










こっちは、佐賀県のアキイトスゲCarex kamagariensisが新芽を出し始めていたり。












毎週見ているのに、毎回新たな発見がある温室整理です。

2010年6月29日火曜日

スゲ属以外のカヤツリグサ科の季節 in ホームセンター

日曜日、ホームセンターにT字ラベルを買いに行ったら、今年もありました。
シラサギスゲ、ヒメホタルイです。


シラサギスゲRhynchospora colorata
→miyazakiさんから教えていただきました!(20100701)
















ヒメホタルイSchoenoplectus lineolatus












*20100701すげの会会員のmiyazakiさんにシラサギスゲの名前を教えていただき、さっそく訂正しました。miyazakiさん追加:最近はこれの斑入り品種(広島の業者がウィンという名前で品種登録)も出回っています。

2010年6月28日月曜日

カヤツリグサ科写真図鑑HP更新しました:スルガスゲ(再)

カヤツリグサ科写真図鑑HP更新しました!

スルガスゲ

今回は葉の先端が急に狭まるという面白い特徴を持つスゲなので、葉の先端もライカで撮影しました。

撮影した個体は痩果が完熟しているのは雌小穂の先端にある2,3個のみで、あとは未熟の状態・・・。

普通は多少の差があれ、雌小穂のすべての果胞がふくらんでいてもよさそうなのに・・と思いました。

植物画家のお宅訪問~

土曜日、nisimoto先生のアトリエにお邪魔してきました。
焼きたてのキッシュをいただいたりと、遊び半分、仕事(というよりお手伝い)半分の楽しい日でした。

お手伝いの内容は、
1.ビデオ撮影する位置決定
2.ビデオから印刷に耐えうる画素数の写真へ変換
3.印刷
でした。

「2.ビデオから印刷に耐えうる画素数の写真へ変換」のとき、「オーバーレイ」という機能に随分悩まされました。
基本的にビデオを再生し、一時停止、それを画面コピー(Ctrl+PrintScreen)、Photoshopで開く。でOKなのですが、この「オーバーレイ」機能が自動的にかかってしまい、再生画像をPrintScreenしても真っ黒い画面が印刷される有様でした。
いろいろ検索してみると、欲しい画面のあるビデオとは別のビデオを別ソフトで先に再生しつつ、PrintScreenすれば良いことが分かり、それでうまくいきました。ネット様々です。

アトリエの様子。












よく見るとササノハスゲCarex pachygynaがあります。











右のカーテンの向こうに大量の作品達がいます。











手元を撮したいとのことで三脚の存在感がアップ。

無事、印刷できたときは万歳三唱でした。
解像度は400dpiです。




nishimoto先生のブログ
西本眞理子 花の絵日記

2010年6月25日金曜日

三重のyamamotoさんへ「分布図作成用便利ファイル」をお送りしました!

すげの会会員、三重のyamamotoさんから「分布図作成用便利ファイル」が欲しいとのメール。
よろこんでお送りしました。そのお返事に、

>三重県内のいろいろな種類の分布図も描けそうです.

とあり、さらにうれしくなりました。

日本産スゲ属植物の分布図の作成法
すげの会ホームページにて公開中)

アカメガシワの襲来!

気がつけば、アカメガシワが大量の雄花を岡山理大温室に降らせていました。


黄色のがそれ。











管が詰まらないか心配。


一瞬、小穂に見えるので注意だ。

2010年6月24日木曜日

これもクロテンツキFimbristylis diphylloides!

これもクロテンツキFimbristylis diphylloides!

皆さん、テンツキFimbristylis dichotomaと言えばこんな感じを思い浮かべますよね。


これこれ。
















ところが、これどうしたの?というくらいのクロテンツキFimbristylis diphylloidesを見つけましたのでご紹介。

小さっ。












比較のため、鉛筆を。













よく発見されたものです。

<テンツキとクロテンツキの違い>
1.植物体に毛
 ある:テンツキ、ない:クロテンツキ 
2.植物体の大きさ
 テンツキ>クロテンツキ
3.花柱の太さ
 テンツキ>クロテンツキ
4.花柱の毛
 ある:テンツキ、ない:クロテンツキ
5.小穂の形
 長卵形:テンツキ
 卵形:クロテンツキ(丸っこい)

2010年6月23日水曜日

貴重なプランクトン採水場所 in 岡山理大

学生実習でプランクトンの観察実験を行うとき、なかなかいい水(プランクトンが多い水)を見つけるのは難しいものです。
岡山理大は住宅街もあるし、とりあえず用水路で1ヶ所、それから秘密の場所で1ヶ所で採水することができます。

秘密の場所:これも理科大構内!
「まさかこんなステキな所があったとは」
この写真を見た学生の弁。










小さなため池。
ちょっとしたビオトープ。










オオシオカラトンボ、シオカラトンボ、ショウジョウトンボなどいろいろ。金魚もいた。












プランクトンネット
網の先端に管がついている

2010年6月22日火曜日

2週間ぶりの温室整理終了~

2週間ぶりの温室整理終了~
いやあ草が伸びるの早い早い。

貴重な梅雨の合間に












左前進、右へ。
これが私のメイン仕事でした。











小さなすき間に生えること生えること。












大手術も行われた。

莎草研究no.15の原稿を印刷会社にわたしました!

たいへん長らくお待たせしました!

莎草研究no.15
スゲ分布図集(試案)no.3

の原稿を印刷会社に渡しました。

すげの会ニュースno.22もうまくいけば、一緒にお送りできそうです。
すげの会全国大会報告やラベル作成法など盛りだくさんの内容なので、できるだけ早くお届けしたいです。

2010年6月21日月曜日

近畿地方におけるヒメハリイとクロハリイ(カヤツリグサ科)の分布 (2005)

近畿地方におけるヒメハリイとクロハリイ(カヤツリグサ科)の分布
堀内 洋
Bulletin of Water Plant Society, Japan 83: 1-5 (2005).

ヒメハリイ(大阪府)、
クロハリイ(三重県、和歌山県、京都府)、
オオハリイ(大阪府)、
ヒメハリイ疑問品(和歌山県)

Cytological Studies of Seven Taxa of Cyperaceae Collected from the Bonin (Ogasawara) Islands (2006)

Cytological Studies of Seven Taxa of Cyperaceae Collected from the Bonin (Ogasawara) Islands
Okihito Yano, Teruo Katsuyama and Takuji Hoshino
J. Jap. Bot. 植物研究雑誌 81(2): 98-102 (2006).

小笠原諸島、ムニンナキリスゲ、セキモンスゲ、ムニンテンツキ、ハハジマテンツキ、ムニンイヌノハナヒゲ、シマイガクサ、オオサンカクイ

Phylogeny of Carex subg. Vignea (Cyperaceae) Based on Non-coading nrDNA Sequence Data (2006)

Phylogeny of Carex subg. Vignea (Cyperaceae) Based on Non-coading nrDNA Sequence Data
Bruce A. Ford, Mahmood Iranpour, Robert F. C. Naczi, Julian R. Starr, and Cheryl A. Jerome
Systematic Botany 31(1): 70-82 (2006).

マスクサ属、ITS、ETS1f、

イセアオスゲ(カヤツリグサ科)探索記(2000)

イセアオスゲ(カヤツリグサ科)探索記
織田二郎、山脇和也
近畿植物同好会会報 81: 11-15 (2000).

イセアオスゲ、メアオスゲ、アオスゲ類、新産地:・イセアオスゲ分布の南限を訂正 和歌山県東牟婁郡熊野川町 匐枝のあるヒメカンスゲ←すげの会会報4号参照イセアオスゲナガミノショウジョウスゲ(ツクバスゲ)ミヤマカンスゲ(キンキミヤマカンスゲ?)熊野川の対岸、三重県側イセアオスゲ

Carex foliosissima var. pallidivaginata (Cyperaceae), a new variety from Japan (2003)

Carex foliosissima var. pallidivaginata (Cyperaceae), a new variety from Japan
Jiro Oda and Hidetoshi Nagamasu
Acta Phytotax. Geobot. 54(1): 19-30 (2003).

カヤツリグサ科、ウスイロオクノカンスゲ新変種記載。

2010年6月20日日曜日

すげブログを見に来て下さっている方々

いつも「すげブログ」を見に来て下さり、誠にありがとうございます。
「1日1回はスゲに関することについて何か書こう」を目標にやってます。
ただただマニアックなブログにどんな方がいらしているのかは興味のあるところ。
さっそく調べてみました。


丸の大きさは人数を示す













1.東京近隣
2.岡山
3.対馬←

2010年6月18日金曜日

miyazakiさんの標本のうつくしさ

先日寄贈していただいたmiyazakiさんの標本ですが、これがうつくしい~
さすがシダ出身!とうなることしきりです。
半身の新聞に収まらないときはこうするのもアリだなあと納得です。


オクノカンスゲCarex foliosissima
飛び立つツルのようです。
















シラスゲCarex doniana
ごちゃごちゃしてるようでスッキリ。















ホソバカンスゲCarex morrowii var. temnolepis
細いな~















ホソバカンスゲ小穂拡大

2010年6月17日木曜日

すげの会年会費納入のお願い

2010年を含めて、すげの会年会費を4年以上滞納の方は30名おられました。

今回の莎草研究no.15と一緒に納入のお願いを入れさせていただきます。

満5年以上滞納されると自動的に退会扱いとなりますのでご注意下さい。

小穂が奇形のニシノホンモンジスゲ

miyazakiさんの標本にニシノホンモンジスゲがありましたが、その小穂が変わっていたのでご紹介!

ニシノホンモンジスゲ
Carex stenostachys

雄小穂が埋もれてる!

2010年6月16日水曜日

なぜ温室前だけにアワボスゲが自生?

岡山理大温室前にはアワボスゲCarex nipposinicaが自生しております。
なぜそこだけに集中的に生えているか?は気になるところです。
1つのヒントをご紹介。
撮影:2010年6月16日

いつもの風景。












真ん中に見える筒がこれ。
雨の後などチョロチョロと水が流れます。
このおかげで潤いを保っていると思われます。










雨上がりの温室を別の角度から。
けっこうステキじゃん。

2010年6月15日火曜日

ダンゴムシに人気のスゲマンション:ヒゲスゲ

やっぱり人気は「ヒゲスゲCarex boottiana」!
今日も雨降る前に確認したらいました、ダンゴムシ。
昨日の株とは違う株です。
やはり安定感?












同じ株のいろんなところに。












こちらがダンゴムシに人気の物件。












右隣のヤブスゲには1匹もいない・・・。
不思議。

2010年6月14日月曜日

愛知のmiyazakiさんから標本同定依頼あり

愛知のmiyazakiさんから標本同定依頼がありました。

30点ほどのスゲです。
そのうち、1点はイグサ科があり、本当にカヤツリグサ科によく似ているな~と感心。
と、ひととおり拝見して名前をつけました。
あとはhosino先生にざっと見ていただいてお返事しますね~

同封のお手紙に「スゲ属以外もよろしく・・・」とありましたが、自信なしだ!
自らの勉強のためにもがんばろう~

佐賀のiwamuraさんから文献寄贈あり

佐賀のiwamuraさんから、以下の文献寄贈がありました。

1.佐賀県のカヤツリグサ科植物(1)
佐賀の植物 (45): 33-36 (2009).

2.佐賀県のスゲ属植物相(4)
佐賀の植物 (45): 25-31 (2009).

いつもありがとうございます!

ダンゴムシとスゲとの関係は!?

スゲにダンゴムシがついていました。
アリなら果胞を運んでいく「アリ散布」で納得しますが、ダンゴムシは何しに来てるんでしょうか?
謎です。
yasudaくんが「ダンゴムシもたまにいます。」と言っていたが、小穂まで登ってきているとは今日まで知らなかった~細い茎だよ。
撮影:2010年6月14日(月)

シマタヌキランとダンゴムシ
Carex doenitzii var. okuboi
























ヒゲスゲとダンゴムシ
Carex boottiana



















































う~む、謎だ。

T字ラベルの書き方

植物を植栽するときに便利なT字ラベル。
植物名など記入できる優れものです。
ただ、問題は月日が経つにつれて字が消えてしまうことです。
そこで、ココだけは気を付けて欲しいことを列挙。

1.鉛筆で記入
→油性ペン、ボールペンはダメ!絶対!
2.土中に刺さる部分にも必ず記入
→Tの横棒部分が消えても、縦棒部分には残ります。
3.1と2を両面にほどこす
→4ヶ所も書けばどれか残っているはず。


←裏面も同様に
採集者番号を記入するといろいろ省略できてさらに良し。









2010年6月11日金曜日

岡山のヤガミスゲ、ウマスゲ、ホザキマスクサの危機

岡山県では高梁川水系河川の整備計画があります。

総社市清音周辺のヤガミスゲ、ウマスゲ、ホザキマスクサが生育している範囲が含まれています。

この3種は岡山県で準絶滅危惧種に指定されています。



このままでは整備工事により、3種ともなくなってしまう可能性があります。

今後、この3種をどうまもるかについて検討しています。














ウマスゲ
Carex idzuroei

2010年6月10日木曜日

岡山理大の温室から:トンボ、マスクサ、オオムギスゲ、ミタケスゲ

岡山理大の温室から:トンボ、マスクサ、オオムギスゲ、ミタケスゲ
撮影:2010年6月10日
マスクサCarex gibbaをとろうとしたら、トンボが羽化した直後だった。
左の黄色:トンボ
右下:マスクサ









オオムギスゲCarex laticeps
まだ果胞がしっかりついてるのもある。











理大のミタケスゲCarex dolichocarpaもいい感じになりました。