島根大学・汽水域センター荒木先生からいただいた論文(2010年5月15日)
湿性植物における種子と栄養繁殖の機能の違い~オオクグの例~
荒木 悟・國井秀伸
水草研究会誌 (84): 1-6 (2006)
<オオクグの種子が繁殖部寄与する場合>
1.植生の密度が低い
2.実生が水没しない
*種子繁殖の機会は限定されている
湿性植物オオクグの結実率とその群落規模との関係
荒木 悟・國井秀伸
陸水学雑誌 68(2): 261-268 (2007).
・オオクグは自家受粉でも種子生産可能
・小規模群落では花粉供給量の制限などによりラメートあたりの種子生産は減少
Relationship between seed and clonal growth in the reproduction of Carex rugulosa Kuk. in riverside meadows.
Satoru Araki and Hidenobu Kunii
Plant Species Biology 23: 81-89 (2008).
・種子発芽はラメットの密度が高いときおこりやすい
・川の氾濫がおこると種子が残りにくい
・集団はクローンによる維持が大きい
荒木先生、ありがとうございました!