2010年12月18日土曜日

アメリカではアオスゲが1州でしか発見されていない!(2008年)

Carex breviculmis (Cyperaceae) New to the Flora of North America
Lucas C. Majure, Charles T. Bryson
Texas Journal of the Botanical Research Institute of Texas (J. Bot. Res. Inst.) 2(2): 1381-1387(2008).
(→タイトルを検索するとpdfをみることができます。)

なんとなんと、アメリカ・ミシシッピー州でアオスゲ分布地が1ヶ所だけ発見されております。
論文では、Carex breviculmis R. Br.をアオスゲとして扱い、和名Ao-sugeの紹介、詳細な線画とカラー写真で植物体が掲載されています。
ミシシッピー州といっても広いじゃないかということですが、州でもLauderdale County(中央部の端)だけで発見とのことでした。まとめでは、アジアからの航空便に果胞などが紛れて運ばれた可能性も示唆しております。

線画や写真から見ると「アオスゲ」そのもののようですし、お礼項目では、Robert F.C. NacziさんやA.A. Reznicekさんのお名前が出ているあたり、やはりアオスゲで間違いなさそうです。

Carex breviculmis R. Br.の分布域:
東アフガニスタン、オーストラリア、中国、インド、日本、韓国、マレーシア、ネパール、ニュ-ギニア、ニュージーランド、パキスタン、ロシア、台湾(論文より)

ちなみに、日本の論文では要旨は英語で書かれますが、この雑誌ではスペイン語で要旨を書かなければならないようです・・・。フランス語は知っていましたが、スペイン語のバージョンもあるんですね~