nishimoto先生のお知り合いのaokiさんからイヌホタルイの染色体についてお問い合わせあり。
hoshino先生に伺ったことをかいつまんでお返事。
>イヌホタルイの染色体数と倍数性について、これまでにインターネットにある科研費報告「多変量解析・分子遺伝学的手法によるホタルイ属植物の系統分類学的解析」には、「イヌホタルイ:2n=66~74」と、異数体があるかのように書いてあります。Yano(2007)では2n=74だけです。
●Yanoくんの論文では2n=74のみが掲載されていますが、異数性がないとは言い切れません。
これはもう少しサンプル数を増やして確認しないと異数体があるかどうかはっきりしたことは言い難いです。
>イヌホタルイの倍数性やフトイ属の基本数については?
●分散型動原体を有するカヤツリグサ科では、基本数の定義は難しいことです。
ただ、テンツキ属など2n=10程度の染色体数が少ないグループは基本数のように考えられるかもしれません。
分散型動原体を有するカヤツリグサ科植物は断片分数性があり、切断により生じた断片もそのまま染色体が機能するため、倍化していないのに染色体数は倍化する場合があります。
また、通常の倍数性も見られ複雑です。
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aokiさんからは以下の情報をいただきました。知らなんだ~
C値をKew植物園がデータベース化しているそうです。
*C値 (C-value):一倍体ゲノムあたりのDNA量(pg)。種によって異なる。
Kew植物園:Plant DNA C-values Database