Genetica 126: 33-41. (2006年) No. 446
Mitotic Microtubule Development and Histone H3 Phosphorylation in the Holocentric Chromosomes of Rhynchospora tenuis (Cyperaceae).
Guerra, M.1; Brasileiro-Vidal, A.; Arana, P.; Puertas, M.
カヤツリグサ科植物の染色体は普通の染色体で見られる「くびれ」のような動原体がみられない。
ここまではよく知られているのだが、カヤツリグサ科植物の動原体は染色体上にどのように存在しているかはまだ明らかにされていない。
本論文では細胞分裂の際に微小管が動原体に引き寄せられることを利用して、中期から後期の染色体の様子を詳細に調べ、それにともなうタンパク質「ヒストンH3」のリン酸化について報告している。
材料に用いられたRhynchospora tenuis(2n=4)はカヤツリグサ科植物の中で染色体数が最少、最大な種として知られる種。