Acta Phytotax. Geobot. 56(3): 265-275.(2005年12月)
Short Communication: Intraspecific Chloroplast DNA Variation of the Alpine Plants in Japan
Kei Senni, Noriyuki Fujii, Hideki Takahashi, Takashi Sugiwara and Michio Wakabayashi
日本に生育する高山植物の葉緑体DNAの一部を解析し、同種内で地域差があるかを調べた。
扱われているスゲ:
イトキンスゲCarex hakkodensis Franch.、
ミヤマアシボソスゲCarex scita Maxim.、
イワスゲCarex stenantha Franch. et Sav.
DNA解析については、これまで種間の比較には核遺伝子ITSや本論文と同じ葉緑体遺伝子ETS1fが多用されてきた。最近、節間の比較を行う上で本論文で扱われているtrn遺伝子に注目が集まってきている。星野研究室でもその遺伝子の有用性はホットな話題である。本論文は種間でなく種内での比較が行われている点が参考になった。